今回ご紹介する本は、
『ぜんぶ無意識のせい。こんがらがった人生をシンプルな線にする知のレシピ』
です。
この本を読むと現実は自分の無意識の部分が大きく影響しているということが分かります。
つまりその無意識の部分を少しずつでも理解することができれば現実世界が変わっていく、人生が変わっていくということです。
◎こんな人にオススメ
・仕事や人間関係がうまくいかない
・将来が不安
・人生こんなはずじゃなかった
こんな悩みをお持ちの方はぜひ本書を実際に手にとって読んでみてください。
きっとあなたがいままで常識だと思っていたことが覆されるかもしれません。
『ぜんぶ無意識のせい。』
タイトル:『ぜんぶ無意識のせい。』
著者:シンプリィライフ
出版社:KADOKAWA
『要約』~あなたの人生は思い通りになっている~

著者のシンプリィライフさんは以前は平凡なサラリーマンでした。
そこから脱サラ起業して、失敗。
借金を抱えたまま無収入となってしまいます。
古本屋でアルバイトをしながら生活し、その中で様々な本と出会って読みまくります。
いろんな本を読んでいるうちに「無意識が現実を創っている」ということを理解し始めたといいます。
そこから本を紹介するYouTubeをスタートさせて、現在では登録者15万人超えのYouTuberとして活躍されています。
そんなシンプリィライフさんが書かれたのが「ぜんぶ無意識のせい。」になります。
かなりスピリチュアルっぽい感じがしますがきちんと脳科学や心理学、物理学などに基づいて科学的・論理的に説明している本になります。
それでは本書の内容を要約していきます。
結論:あなたの人生はあなたの思い通りになっている
本書の結論は
【人生はあなたの思い通りになっている】
ということです。
たとえ人間関係がうまくいかないと悩んでいても、
もっと自由な生活がしたいなと感じていても、
それはあなたの思い通りになっているというのです。
どういうことなんでしょうか?
現実を創っているのは心

現実世界は脳(こころ)や情報の集積によって創り出されているというのです。
なんだかテレビゲームのようなイメージですよね?
脳のメカニズムから考えると「現実」というものはこれまで経験してきた膨大な情報が脳内には蓄積されていて、脳が受け取った電気信号の解釈にすぎないということです。
たとえば、パソコンのマウスを右に動かしたときに画面のカーソルが左に動いたら違和感を感じます。
これはマウスを右に動かすとカーソルも右に動くという経験から脳が予測をしているということです。
もう一つ例をあげると、
「もう発車していると思ったら隣の電車が動いているだけだった」
このような経験あると思いますが、これは「周りの景色が動いている」という外の情報、視覚情報によって「電車が発車した」と脳が解釈した。ということになります。

このことから、現実を創っているのは今まで経験した情報の集積が影響しているということが言えます。
同じ映画をみていたのに、ある人は「面白い!」と感じ、ある人は「つまらない」と感じる。
同じマッチョな人をみて、ある人は「こわい」と感じ、ある人は「カッコイイ」と感じる。
これは人それぞれ経験してきたことが違うので脳の受け取り方も「無意識のうちに違ってくる」ということです。
だから人それぞれ見ている世界が少しずつ違っているのかもしれません。
脳の解釈が現実を創っているということは、脳の捉え方つまり「心」が現実を創っているということになります。
簡単に言うと、「心を変えれば現実も変わる」ということです。
無意識に人生脚本を書いている

心を変えれば現実も変わるといっても、
・いつも同じ失敗を繰り返す
・分かっているのに変われない
ということよくあると思います。
これは「ぜんぶ無意識のせい」です。
人間の行動や選択はどう決まるかというと脳の深いところにある「無意識」でほとんどが決まると言われています。
たとえば、
「なにをやっても中途半端で途中で投げ出してしまう」
こんな人がいました。
この方は幼少期に自分が興味を持ったことをやろうとしても親に勉強しなさい!と言われたりそんなことは意味がない!と言われた経験が大人になっても「自分が興味を持ったことに取り組んではいけない」と無意識に思い込んでしまっていたのです。
幼少期に親に言われ続けてきた言葉で世間はこういうものだという固定観念が無意識のうちに行動に出てしまっているという例です。
私たちが様々な体験を通して感じた情報をもとに「こんな人生になるだろう」と思い込んでいることが無意識に「人生脚本」に書き込まれて、そのシナリオに沿って生きているということなんです。
決定された人生を書き換える

人生脚本を書き換えることができればそのシナリオの人生を生きることができる。
でも人生脚本は脳の無意識の領域なので自分の意志で操作するのは難しいはず。
本書ではその「決定された人生」から自由になるためのポイントが書かれていますのでご紹介します。
①イメージできないことは現実化しない
前提として知っておいて欲しいのは「すべてのものは2度創られる」という法則。思いによる創造と物質的な創造です。
飛行機、車、スマホ、、、便利なものすべてがそうです。誰かが「こんなことできたらいいなー」というイメージから創られ、それから物質化したものです。つまり人生もまずは理想や願望をイメージで創らないと現実化しないということです。
②思い込みに気付いて本当の自分の欲求を見つける
自分の欲求とは「心の中に自然と生まれる何かをしたい」と思うことです。
日々の生活の中で「欲求」が生まれ、それを「認識」して行動する、そして「感情」が満たされる。
このサイクルがスムーズであればそれだけで幸せなはずです。
しかしこのサイクルを微妙に狂わせるのが「思い込み」なのです。
なにかしたいことがあっても、「うまくいかないかも」「両親に反対されるかも」「友達に嫌われるかも」このような思い込みが人生で蓄積されることによってだんだん本当の自分の欲求が分からなくなってしまうのです。
これでは本当にやりたいことをイメージすることすら難しいですよね。
③本当の自分を取り戻す
本当の自分の欲求を見つけるためには「いま、この瞬間に意識を向けること」が重要です。
たとえば、
・朝目覚めたときの光を感じる
・食事のときの一口目を味わう
当たり前にそこにあるのにも関わらず日々の忙しさに紛れてしまっている素敵な瞬間を見つけてみましょう。一種のマインドフルネスのようなものなので瞑想のように深呼吸して自分の呼吸に集中してみるのもいいかもしれません。
あと自分を知るということにオススメなのが、日記やメモ。
日々の生活の中で感情が動いたこと、心に引っかかりを感じたことなどを日記に書いていくといいです。
だんだんと自分の心の中心に触れることができるようになると言います。
ほんとうの自分が分かってくれば、自分に正直になってやりたいことが少しずつ見えてくるようになります。
直観力を磨いて創造性にアクセスする

「アイデアがひらめく」「インスピレーションを受ける」などの経験は誰しも体験したことがあるかもしれません。
この自分自身の意志とは違った無意識の『創造性』にアクセスすることが重要です。
創造性にアクセスするには『直観力』を鍛えることが大切だと書かれています。
『直観力』とは・・・物事の本質や全体像を直視する能力。複雑な問題の背後にあるシンプルな原理を見抜いたりする能力のこと。
ちなみに状況を瞬時に感じ取る意味の「直感」とは違うそうです。
直観は意識的な自我の制限から解放されて無意識からのメッセージを受け取る能力だと著者は述べています。
本書では直観力を高める習慣が5つ紹介されていますがその中から2つだけご紹介します。
・アートや自然に触れる
美術館やギャラリーで理解できない作品と向き合う。
自然(山、温泉、海)などに行きその不思議さを感じる。
見知らぬ土地へ旅に出かけ新しい発見と出会いに触れる。
・ジャーナリングをする
ノートとペンを用意して頭の中に浮かんだことをありのままに書き出していく。
人に見せる必要はない。
朝起きた直後に書く。
本来の自分を取り戻してほんとうの成功を手にする

人生の成功は本来の自分を取り戻せるかどうかにかかっている。
と著者は言っています。
心にある「思い」によって「現実」が創られている。
その「思い」とは自分の意志ではなく、「無意識」によって生み出される。
そして自分の無意識に刻まれた「思い込み」を解放していく。
アートや自然に触れて心を開いているときやなにかに夢中になっているとき、過去と未来が交わる「いま」という瞬間に立ち、本来の自分が見えてくる。
そうすることによって「思い通りの人生を自由に生きる」ことができるのです。
『感想』~そもそもの当たり前の概念が変わる~

本書を読んで、そもそも存在している当たり前の概念が変わりました。
たとえば、『行動や感情は意思より先に脳が電気信号を出している』
これは私たちが行動するときは無意識に行動し自分の意思はあとづけになっているということです。
ですから本書によると自由な意思は存在しないと書かれているのです。
自分自身の『自由』の概念がぶれますよね。
自由って自分の意志で自分の行動を決めることだと思っていたのに、そもそも厳密には自分の意志で決めるのではなく、脳の無意識の部分が行動を司っていることになるのです。
だから無意識の領域に気付いてどれだけアクセスすることができるかがキーポイントとなるわけです。
あともう一つ衝撃だったのは、『時間の流れの概念』です。
普通は【過去→現在→未来】という時間の流れが常識的な考えですが、
過去と未来は決定していて「いま」だけが決まっていない。未来から現在に時間が流れる。
つまり時間の流れは【未来→現在→過去】という概念は衝撃でした。正直まだ半信半疑ですがそのような考え方もあるのだということがびっくりです。
これらの考え方が興味深いのは著者が勝手に言っているわけではなく、様々な科学者や作家さんや哲学者などが言っていることに基づいているということです。
私がこの本を読んだのも、以前から人生は目に見えない「なにか」が大きく影響しているのではないかというかなりざっくりした感覚だけどなぜか確信に近いようなことを感じていたからです。
本書を読むとそれは脳の「無意識」の領域なのかもしれないと思いました。
『行動』~直観力を磨く~

本書の内容はすべて理解するのは私には難しかったです。
なぜなら「常識」という思い込みがぴったりとくっついているからです。
だからとにかく本書に書いている直観力を磨く習慣を実践してみるということですね。
◎直観力を磨く5つの習慣
1、遊び心を持つ
2、アートや自然に触れる
3、利他の心を持つ
4、フローにチューニングする
5、ジャーナリング
この5つの習慣の中でも
「自分が理解できないアートに触れる」
ということをやってみようかと思います。
アートって意味がよくわからないのでけっこうスルーしていました。
このような理解できないアートに出会い、触れる、考える、自分なりの意見や解釈を持つ。
こんな今までしてこなかったアートに対する接しかたをこれからしていこうと思います。
『まとめ』
「ぜんぶ無意識のせい。」
の要約と感想をお伝えしました。
本書はあなたの人生はあなた無意識の影響で創られている。
だから、あなたの人生はあなたの思い通りになっている。
という内容でした。
今まで持っていた自分の常識がひっくり返されてしまうような衝撃の内容がいくつも書かれていてとても興味深い1冊でした。
もっと詳しく内容を読んでみたいという方はぜひ実際に本書を手に取って読んでみてください!
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