今回ご紹介する本は【こどもを野に放て!AI時代に活きる知性の育て方】です。
この本を読むと自然との向き合い方をもう一度考えさせられます。
それと同時に子供も大人もとにかくもっと外で遊ぼう!と思わされる、そんな本です。
◎こんな人にオススメ
・子育てをしている人
・自然が好きな人
・都会に住んでいてなんだか疲れている人
こんな方はぜひ本書を手に取ってみてください!
【こどもを野に放て!AI時代に活きる知性の育て方】
タイトル:【こどもを野に放て!AI時代に活きる知性の育て方】
著者:養老孟司、中村桂子、池澤夏樹、春山慶彦
出版社:集英社
【要約】現代社会は自然体験が少なすぎる
本書は登山アプリYAMAPの創業者である春山慶彦さんが
養老孟司さん、中村桂子さん、池澤夏樹さんそれぞれ1人ずつと自然観について対談していくという大きく分けて3部構成になっています。
自然の中での体験が少なすぎる現代において、子供の教育、生き物、地球環境、幸福論、狩猟文化など様々なことについて興味深い対談がされています。
・虫捕り遊びはインプットとアウトプットの繰り返し
・子育ても自然も「ああすれば、こうなる」ものではなく、「どうなるのか分からないもの」
・自然の中で体を動かすことで知性が磨かれ、それがいい教育となる
・ピラミッド型の頂点に人間がいるわけではなく、扇型のように扇の要に細胞がありいま全ての生き物は植物も動物も人間も同じ位置で存在している
・少子化の原因はこどもを産みたくない社会をつくってしまったこと
・生き物は「遊び」や「無駄」や「余白」があるからこそ続いてきた
現代の社会は「効率の良さ」、「結果」など【一つの決まった物差し(価値基準)】で判断されやすい風潮です。
もっと自然の中で体を動かす、触れることで『自然の中で生かされている』ということを感じなにか大切なことに気付くのかもしれません。
【感想】意識して自然とのふれあいを多くしよう
本書の対談は読んでいて視野が一段階広くなる感覚がありました。
目の前の日常にはスマホ、テレビ、SNS、仕事、子育てなどがあり毎日が忙しく過ぎていきがちです。
世間では地球温暖化、少子高齢化、政治、経済などの話題が次々に取り上げられています。
そんな中で、もっともっと本質に近いような「生き物」とか「自然」とか「地球」とか大きな規模での考え方がとても印象的でした。
個人的には生き物は人間も含めて全て同じ位置で生きているという扇型の考え方は初めて知って、
生き物に上も下もないという自分の中で新しい価値観が生まれました。
「自然環境を守ろう」
「生き物を大切にしよう」
などよく聞くワードですが、なぜそうしなければいけないのかということをしっかりと自分の頭で考えたことがないように思います。
本書を読んでそのようなことを考えるきっかけとなった気がします。
私自身も10年ほど前まで登山を趣味でやっていたので「自然とつながる」ような感覚は理解できます。
ですがここ最近は子育てなどでなかなか山に登ることはできません。
自然体験が少なすぎる現代社会では登山をしなくても、意識的に自然とのふれあいを多くしていく必要があると感じました。
【行動】子供と一緒に外で遊ぼう!
本書を読んで行動することは、
「子供と一緒に外で遊ぶ」
ということです。
山にいくことだけが自然体験ではありません。
公園にも植物や虫はいますし、近所を散歩しているだけでもいろいろな発見があります。
子供は鳥の声に気付いたりアリやダンゴ虫を発見する天才です。
子供と一緒に歩いているだけで大人1人で歩く時とは全く景色が違うことに気付かされます。
子供にとっても大人にとってもその意識や体験がけっこう大事だと思うので、
とにかく子供と一緒に外に出掛けます!
【まとめ】
子供も大人も外に出かけ自然体験を通して、五感を使い知覚(知性)を育てる。
それがアイデアだったりストレス解消だったり幸福感にもつながっていくと思います。
本書を読んで、なにか答えを出すのではなく、自分なりに改めて自然との関わりを考えるということがまずは第一歩として大切なんだと思います。
そのきっかけや考え方を与えてくれる本なので、気になる方はぜひ実際に本書を手に取って読んでみてください。
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